2012年5月30日水曜日

ゴリラ・エリオテンシス

小説「失われた黄金都市」、映画「コンゴ」に登場。

コンゴ民主共和国(旧ザイール)の僻地、古代都市“失われた都ズィンジ”が生み出した灰色のゴリラ。
明確にはゴリラではなく、少なくともゴリラ、チンパンジーなどの
類人猿(人間も含まれる)のハイブリッドであり、その性質は残虐無慈悲であり、
部分的夜行性ながら昼に“餌”の観察をし、最も活発になる夜に昼で得た知識を元に
襲撃をかけてくる、石の棍棒を使うなど、知能は非常に高い。
名前は検視をした動物学者ピーター・エリオットが自身の名からつけた。
かつて存在した都市ズィンジでは、広大なダイアモンドの鉱床が眠っており、
ダイアモンドの採掘都市として繁栄していた。
ある日、ズィンジの人々は労働力にゴリラを使うことを考えた。
ダイアを狙う侵入者の撃退と、労働者の監視を考えてのことだ。
しかし彼らはただのゴリラを使うのではなく、その高度な文明をもって
全く新しい種族を作り上げ、作業に従事させようとした。
だが生み出された新種は知能が高く、創造主であるズィンジの人々に反乱を起こすと
あっさりとズィンジを滅ぼしてしまった。
以来、かつてのズィンジとその周辺はこの新種が跋扈するようになった。
時は経ち、1979年。地球資源開発技術(ERTS)社は半導体を利用した光速通信が
世界に求められると予測し、大幅なシェア獲得のために半導体特性のあるダイアモンドに目をつけた。
しかしコンゴへ送られた調査隊が謎の生物により全滅。
救出と更なる調査をするため第二次調査隊が組まれ、
第一次調査隊の消息が途絶えたのに、ゴリラが関連しているとされ、
研究の大幅な援助を条件に外部アドヴァイザーとして動物学者であるピーター・エリオットと、
彼の研究により手話を覚えた雌のゴリラ・エイミーが加わった。
ピーターがエイミーを加えた理由には、行き先が彼女の出身地であり、
また彼女が最近見る悪夢にコンゴが関連していると考えてのことだ。
この考えは的中し、第二次調査隊は灰色のゴリラに襲撃されるが、
エイミーが彼らの言語を理解し、「あっちへ行け」「来てはいけない」「ここは危険」と伝え、
彼らは混乱し、調査隊を襲うのをやめ、立ち去った。
調査隊はこのゴリラの集団を危険と判断し、火山の噴火をダイナマイトで促進し、
ゴリラをその棲み処ごと葬り去るのだった…
(上記の設定は原作のみのもので、映画はズィンジを守る番人として登場)

マイケル・クライトン著「失われた黄金都市」とその映画化作品「コンゴ」。
SFモノが主体のクライトンにしては珍しくも、「インディー・ジョーンズ」や
アラン・クォーターメイン」といった冒険モノに近いノリであり、
しかしそこはクライトンらしいSFも交え、爽快感がある。
で、そのSFの部分と冒険モノ部分が合わさったのが、このゴリラ。
古代人によって造られた狂暴なハイブリッドであり、
「ジュラシックパーク」のように、クライトンらしい古代への浪漫がある。
映画はゴリラのスーツがなかなか良く出来ていて、見てて飽きません(映画自体はショボい)

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