2013年5月9日木曜日

ヴァン・ペルト

映画「ジュマンジ」に登場。

ボードゲーム「ジュマンジ」の世界の英国人の冷酷非情なハンター。
女子供であろうと邪魔者は容赦せず、人間狩りを楽しんでいる。
アランがサイコロを振って、5か8が出るまでジュマンジ内のジャングルで生活するようになってから
執拗に追い回しており、理由は「アランがサイコロを振ったから」。
26年間ずっと追い続けていたが、同じく26年後にジュディとピーターの姉弟がジュマンジを発見。
ピーターが5の目を出し、アランは無事ジャングルを脱出した。
しかしアランが自分の番でサイコロを振ったところ、升目の内容は現実の世界へと
ヴァン・ペルトがやってくるというものだった。
現実の世界へと現れると早速、銃撃を仕掛けるもアランに逃げられてしまう。
しかしジュマンジを持っていればアランが必ずやってくると踏むと、
同じく26年前にゲームを始めたアランの幼馴染みサラごと捕えようとする。
しかしジュディとピーター姉弟の活躍により、失敗する。
その後崩壊したパリッシュ邸でアランを追いつめ、言い残す言葉はあるかと尋ねる。
アランは「ジュマンジ」と言った。寸前に振ったサイコロによりアランは上がったのだ。
直後、ジュマンジから現れた全ての動物たちやジャングル、そしてヴァン・ペルトも、
全てゲーム盤の中へと吸い込まれていった・・・

もしボードゲームの出来事が全て現実になったら、という映画「ジュマンジ」。
劇中ゲームの中の登場人物という、ハンターのヴァン・ペルトを演じたのは
本作でアランの父親役を演じたジョナサン・ハイド。
26年の間に起きた出来事は描写されていないが、アランは余程酷い目にあったらしく
彼が最初にゲーム再開を拒むのは、ヴァン・ペルトの必要な追跡の目もあったのがわかる。
しかも彼が襲ってくるのは「サイコロを振ったから」、たったそれだけの理由。
ゲームの登場人物故の無機質な行動で恐ろしい思考だが、ひたすら銃をぶっ放す姿からは
コミカルさは感じても、恐ろしさは微塵も感じなかったりする。
ここで彼のキャラクター性はただの危ないハンターというだけで終わりそうだが、
彼には意外と重要な役割が与えられている。アランの父親は最初アランに対して「男らしくなれ」と言い、
アランはこれを拒絶し、父と対立、全てから逃げ出そうとする。
ジュマンジのゲームが始まり、「男らしく戦え」と言いながら襲いかかるハンターに対して
その恐ろしさから最初は子どもの頃と同じように逃げ出そうとするアラン。
しかし父が自分を本当に愛していたこと、自分が大嫌いな父親そっくりになっていること、
父の息子への接し方の不器用さを理解する。そして彼は本当の意味で自分を変えるべく
多くの難関を超え、ジュマンジを攻略すべく、姉弟や幼馴染みと力を合わせていく。
最後に追いつめたハンターが問いかける「もう逃げないのか」と。
そしてアランは答える「もう逃げるのはたくさんだ」と。
ゲームが終わると、父が忘れ物を取りに屋敷へと戻ってきていた。
彼は自分の非を認め、父も自分の非を認め、お互いを許し、本当の意味でお互いを理解する。
父との対立、父を模した者との邂逅、そして再会と和解。これは同じ人物が演じたからこその演出だ。

2 件のコメント:

セイ さんのコメント...

ジュマンジは子供の頃に見た映画ですが、ボードゲームの内容が現実に反映されるというアイディアは面白かった。なんとなく、ドラえもんの道具にありそうな感じがナイスw
このハンターは僕もあまり怖いという感じはしなくて、いわゆるゲームの敵キャラみたいな印象を受けてましたがなかなか深い意味がある存在なんですね。

腐肉喰らい さんのコメント...

>セイさん
子どもが好きそうなテーマではありますね
今でも私は好きですが