2013年5月9日木曜日

Vault-Tec社

ゲーム「Fallout」シリーズに登場。

Vault-Tecインダストリーはアメリカ合衆国と契約を結んでいた企業であり、
大規模核戦争グレートウォー以前にセーフハウス計画と呼ばれるVaultシステムの立案、製作に携わった。
本社はワシントンDCのダウンタウンに位置し、核戦争後も本社は残っている。
VaultとはVault-Tec社が設計、建造した地下核シェルターの総称であり、本来の意味は地下室や墓地の意味。
合衆国市民の安全を目標とし、市民にはVaultでの快適な暮らしを約束しており、
初となったデモンストレーション型のVaultはロサンゼルスに建造され、
その後瞬く間にワシントンDCだけでなく、アメリカの主要都市にいくつものVaultが
国内の至る所で建造されていった。またマスコットキャラクターのVault-boyも人気を博し、
ランチボックスやボブルヘッドなど、グッズが販売された。
しかしVaultは、市民を救うために建造されたものではなかった。
Vault-Tec社は市民の安全を考えてなどいなかったのだ。
2077年における合衆国の総人口は約4億人。合衆国が要求したVault数は40万を超えた。
その後、Vault-Tecが受注できたVaultの数は、122しかなかった。
Vaultの真の存在理由は、国民の中から選定し、孤立主義のもとでストレスによる
反応を研究することであり、あわれな当選者はまんまと実験施設の被験体として入植する事となった。
この計画はエンクレイヴによるもので、この狂気の実験を立ち上げために、企業を利用したのだった。
極右政治家や軍人、軍産複合体などの有力者が中心に結成した武装結社エンクレイヴは
当時の合衆国を事実上掌握し、来たる核戦争に対する予測を立てていた。
核戦争により多くの市民が失われることから、地下シェルターの名を借りた
大規模実験施設Vaultの建造を決定した。これは戦後世界の復興のための技術の研究と、
その実験台である変異していない「純粋な人類」を確保することが目的であった。
エンクレイヴ指導の下、実際に核シェルターとしての本来の機能を持ち、
会社関係者や研究員らが避難して実験を行い、各Vaultの研究データを回収、
または再入植を目的とした「管理Vault」と呼ばれるVaultも存在した。
しかし元々核戦争前に準備が完了していなかったこと、根本的な管理やシェルター自体の設計が
杜撰なこともあり、核攻撃が多数の管理Vaultに致命的なダメージを与え、
また実験施設としてのVaultには元々シェルターとして欠陥を抱えていたこともあったが、
運営側すら手におえない無茶な研究、内紛、設備の故障など、様々な要因から
管理Vaultと実験Vaultの多くは崩壊へと向かった。
しかしいくつかのVaultの住民は、製作者の意図通りに、または思惑を外れて生き残った。

アメリカンライフは最高ですね。平和に自由、それにベーコンと卵
 完璧ですよね?でもそうでなかったら?
 皆様、未来は予想以上に危うい物です
 核戦争が起きたらどうしますか?
 Vault-Tec社の地下シェルターを予約すれば、家族の未来も安心

人は過ちを繰り返すゲーム「Fallout」。
そのFalloutシリーズで基本的に切っても切れない存在が、Vault-Tec社。
この会社に関連するものは大抵主人公が一番最初に見たり、手にしたりするもので、
多くの場合、全く触れないということはない存在である。
合衆国市民の安全と繁栄を守るために頑張る企業、などではなく
戦後復興のために、Vaultの人々にはその礎になってもらうという、碌でもない理由で
平和と理想の象徴を謳い文句にした実験施設に市民たちを放り込んで、モルモットにした最低の企業である。
しかもその実験内容は多くは意味不明を通り越して、「とりあえずやったことないから研究したい」という
マッドサイエンティストな思いから溢れだした妄想の産物、体のいいおもちゃ箱である。
そのためこの会社に関連した出来事は大抵、特にVault関連は物凄く嫌な気分になること請け合いである。

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